SBSドラマ 部長Kの序盤の勢いが熱いと報じられている。部長Kは初回から高い関心を集め、わずか第2話で視聴率15.7%(ニールセンコリア基準)を記録し、今年のSBSドラマ最高成績を早くも塗り替えた。作品のヒットは単にソ・ジソブの復帰効果だけでは説明しきれないほど、反応の立ち上がりが速いという見方だ。部長Kの成功は、今の視聴者がどんな物語に反応しているのかを示す一例といえそうだ。
要のテーマは、現実のもどかしさをジャンル的カタルシスで晴らす「正義実現の物語」だ。部長Kは、平凡な一家の大黒柱として生きてきた元・秘密工作員が、行方不明になった娘を救うため再び危険な世界へ飛び込む物語。表向きは父親の追跡アクションだが、視聴者が先に反応したポイントは、家族を脅かす悪への予告された制裁だ。娘がいじめと危機にさらされ、父親が現実の壁の前で無力になる場面は、視聴者の怒りを素早く引き出す。その後、部長K(ソ・ジソブ)が隠していた正体を明かす瞬間、ドラマはリアル劇からアクション・ファンタジーへと舵を切る。現実では容易に解決しない問題を、ジャンルの中では素早く力強く突破していくのである。
この流れは、最近のネットフリックス オリジナルシリーズ 鉄槌教師のヒットにも通じる。鉄槌教師は、崩れた学校秩序と教権の問題を、架空の機関・教権保護局が正していくという設定で、公開直後からグローバルチャートで存在感を示した。海外で反応を得た理由は、学校という空間だけにあるわけではない。一線を越えた加害者、無力な制度、理不尽な被害者、そして遅れて到着する制裁――この構図は国境を越えて通じる普遍的なカタルシスを生む。部長Kも同じ感情に訴えかける。学校と家族という生活密着型の空間から出発し、理不尽が積み重なる中で、強い主人公の介入が盤面をひっくり返すのだ。
先にSBSが送り出した模範タクシーシリーズの成功も、同じ文脈で読み解ける。模範タクシーは、理不尽な被害者に代わって復讐を完遂する私的復讐代行劇で、シーズン3まで続くほど盤石なファン層とジャンルへの信頼を獲得した。法や制度が適時に機能していないと感じる時、視聴者は虹運輸のような架空の解決者を通じて代償的満足を得てきた。部長Kはこの系譜をファミリーアクションとして変奏する。キム・ドギ(イ・ジェフン)が理不尽な依頼人の復讐を代行したのに対し、部長Kは自らの家族を守るために直接動く。出発点は異なるが、視聴者が待ち望む感情は同じ。「悪い人間はいずれ代価を払う」という確信である。
ここに、ソ・ジソブという俳優のイメージが力を添えた。寡黙で重厚な空気感、感情を大きく表に出さず決定的瞬間に爆発させる演技は、部長Kの設定と相性が良い。見た目は平凡な父親だが、実は触れてはならない人物という反転は、ソ・ジソブの既存イメージとも重なり、序盤の没入度を高めたとされる。視聴者は部長Kの沈黙の中に怒りを読み取り、その怒りが行動へ変わる瞬間を待つことになる。
もちろん、この「正義実現」の物語には常に両義性がある。痛快ではあるが、現実の解法ではないためだ。鉄槌教師が教権や校内暴力の問題に斬り込み論争を呼んだように、部長Kも学校暴力や家族の危機をアクション・ファンタジーとして描く過程で、現実とジャンルの間にギャップを抱える。ただ、そのギャップこそがヒットの理由でもある。現実が遅くもどかしいほど、ドラマはより速く強い制裁を見せる。視聴者はその狭間で、せめてもの鬱憤晴らしを得るのだ。
部長Kの成功は偶然ではない。鉄槌教師がグローバル視聴者に証明した正義実現の快感、模範タクシーシリーズがシーズン3まで積み上げてきた私的制裁劇の強度、そしてソ・ジソブの“父アクション”が噛み合った結果だ。いま大衆は、込み入った悪よりも輪郭のはっきりした悪、遅延する手続きよりも迅速な裁き、無力な被害者よりも行動する解決者を求めている。部長Kはその欲望を的確に読み取っている。